その他内装の様式(その1)


・客室窓

 「外観」でも見た通り、115系の客室の窓にはユニットサッシと非ユニットサッシの2種類がありますが、これに合わせて車内にもその違いが現れています。

客室窓[1](ユニットサッシ)
上野 2000.11.23

客室窓[2](非ユニットサッシ)
間々田 2000.11.19

 上のように、[1]のユニットサッシの方では外側と同じように独立した枠をねじ止めしてあるのに対し、[2]の非ユニットサッシの方では枠を独立させずに直接車体に枠を切ってあります。これにより、枠が[1]では二重なのに対し[2]は一重、また窓框が[1]では窓ごとに独立なのに対し[2]では長い板を埋めこんで窓框にしているなどの違いがあります。

・運転台

 これも「外観」で見た通り非対称と対称の2種類があり、それが車内に反映しています。

 

運転台[1](張り出しているタイプ・緑色)
上野 2000.11.11

 

運転台[2](張り出していないタイプ)
上野 2000.11.15

運転台[3](張り出しているタイプ・茶色)
上野 2000.11.29

 [1]は乗務員室の左側が客室へ向かって張り出しているものです。貫通扉の左右に、かなり高い位置(背伸びしてもなかなか届きません)に細い楕円形の窓がつけられています。連結している面を撮ったので貫通扉の様子はわかりづらいですが、上のほうに正方形の窓がついています。
 これに対し[2]の方は客室への張り出しがなく、貫通扉横の窓が広くなっています。真ん中の貫通路も窓が細く、また扉自体も細くなっています。
 上でも述べた通り、これは乗務員室の窓配置と対応しており、[1]では非対称(小窓つき)、[2]では対称(小窓なし)です。従って、[1]は300番代以降、[2]は初期車(0番代・600番代)にのみ見られるわけです。

 なお、併結時の運転台の様子ですが、上の[1]の写真に見るようにそのまま貫通扉を開いて通路にするのが普通です。しかし、[2]のタイプの車両の中には右側の壁を内側に折りたたんでしまい、運転室の右半分を丸出しにしているものがあります。

連結時の運転台(初期車)
上野7番線にて 2000.7.25

 上がその例ですが、見事に半室丸出しです。ご丁寧に非常ブレーキまで見えてますし。普通こういうことってしないものなんですが、初期車の場合こういう構造になっているようでして……。ちなみに、この間こういうアコモの車輛に乗り合わせた時、たまたま乗務員室の窓の横に方向表示幕の内容が書いた表が貼ってあるのを見て、しっかりメモしてしまいました(笑)。

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